キャリアの棚卸~その2

お盆ウィークです。
前田は幼少期から帰省先がないことと(祖父母が近くに住んでいました)、小売店勤務の経験からお休みの感覚がずれていまして、お盆というと「道がすいている」「お店は書き入れ時」という印象を今でも持っています。小売業を卒業してから20年経過するのですが、感覚って不思議なものですね。

社長襲来に怯える日常(冗談です)

さて「パソコン専門店チェーンにおける小売業の経験が今でも活きている」について書きます。
転職の動機というよりは仕事を通じて体得することができた知識・経験・スキル・着眼点のようなものについて棚卸をしてみます。

前田がパソコンショップで働き始めた最初の3年は、店頭で働いていました。
土日祝日は朝からお客様も多くいらっしゃるので、開店から閉店まであっという間に過ぎていくのですが、郊外店の平日というのは、ご存じのとおり穏やかな空気が漂っています。
そんな穏やかな空気を引き裂くようなイベントが発生することがあります。

「社長襲来です」
社長が事前連絡なしにお店に来るのです。

その時に、お店があるべき姿になっていないと当然ですが社員は叱られます。
なので、叱られないように(汗)社長が指摘しそうな点がないか、大急ぎで事前確認します。

・・・事前連絡なしに来るのに、事前確認できるのかというと・・・

お店同士の連携プレーです。近くの店舗の社長がくるとお互いに連絡を取り合うことで、少しでも何とかする時間を稼ぎます。
完全に余談でした。

ただ、振り返ってみると、この社長襲来(正式には臨店といいます)を通じて、小売業の大事なこと、ひいてはその後の人材サービスにおける着眼点の重要さを知ることができました。

当時、1990年後半から2000年代初頭はWindows発売と共にパソコンとインターネットが家庭に急速に普及していくタイミングでしたので、お客様がパソコン専門店に対する期待はとてもシンプルで

「パソコン買ってインターネットを始めて新しいライフスタイルを楽しみたい」

でした。

ですから、お店としてはお客様の期待にどう向き合えるかで、業績が変わってきますから、社長襲来(臨店ですが)のポイントは、お客様の期待に応えられているか?という問いでした。

例えば;

・店舗は清潔で、通路は歩きやすいか?
・商品は欠品なく陳列されていて、手に取りやすいか?
・値札やプライスタグは見やすい状態になっているか?

という小売店としての当たり前が徹底されているかだけでなく、

・商品同士を比較しやすい状態になっているか?(価格と性能や特徴の差)
・在庫の有無が分かる状態になっているか?

など「今日決めて、買って、持って帰って、新生活を始めたい」という顧客体験が実現できるかどうかを厳しく指導されていました。

20年前の話になりますので、今とは状況も顧客ニーズも異なっていますが、

「商品購入における顧客体験」

に徹底的にフォーカスする訓練を受けたことはこの後、色々な経験に活きてくることになります。

なにがスキルになるかわからない

人材サービス業に転身後に上司から教わったことの受け売りですが、

「人事の仕事というのは、基本的に社員(中の人)に対する仕事だが、採用業務だけは社外(外の人)に対する仕事になり、色々な前提が変わる」

という話があります。
実際にその通りで、採用業務の対象は、まだその会社に入社していない「外の人」であり、会社をよく知らない人に対して、会社を知ってもらうことから始まります。

そこで採用の世界で着目されていたのが「AIDMA」という消費者行動モデルです。

AIDMA自体は1920年とかとても古いモデルなのですが、これが意外と汎用性がありまして。
新卒採用でいえば学生さん、中途採用でいえばビジネスパースンに対して、いかに自社を知ってもらって、興味を持ってもらって、応募してもらえるか、という採用活動を高度化させるためにAIDMAモデルを理解し、業務に応用することは自然の流れでした。

小売りの最前線で社長襲来に怯えながらも「よい顧客体験を提供する」というトレーニングをしていた(させられていた)自分にとっては、採用の世界で応用することはなんら違和感がなく、実際に2021年の今でもクライアントの採用活動をご支援するときに、一つの視点として活用できています。

今日は、小売業における「よい顧客体験を提供するための試行錯誤」が、その後の採用業務の高度化に繋がったという話ですが、これ以外にもリスクマネジメントや人材育成、経営数値管理など、小売業の経験、それも有店舗の小売業経験が現代における人事業務・転職支援業務に活きていることが多くあります。

このように、今のあなたの仕事経験は、形や意味合いが変わるかもしれませんが、次の仕事に活きてくるので・・・棚卸ってやっぱり大切なのです。しつこくてすみません。

さて、小売業では複数店舗の店長を経験し、チェーン本部に異動後は販売促進の施策立案や人材育成、店舗経営管理などの仕事を経験した前田が、なぜ人材業界に転身するのかについては、そのうち書きたいと思っています笑

次回は、少し趣向を変えて「最近感じる、面接でもったいないこと」について触れてみたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
次回もぜひよろしくお願いします。

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