ワインペアリングを学ぼう!|第55回 北田会 in 東京

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2025年9月12日 第55回 北田会 in 東京 を開催しました。

今回は、北田会にも参加してくださっている越 清美さんに、ワインの講習会を開いていただけることになり、少人数(10名)で開催しました。

越さんってどんな人?

まずは講師をしてくださる越清美さんについてご紹介します。
越さんは、会社員のかたわら、ワイン好きが高じて、ヨーロッパや南アフリカ、オーストラリアなど、国内外のワイナリー300箇所以上に訪問されています。また定期的に、ワイナリーでの収穫ボランティアや葡萄の樹の世話にも参加しています。

<保有資格>
日本ソムリエ協会ワインエキスパート
イギリスWSET Level 3 Award in Wines
ドイツワインアカデミー エキスパート など
日本ソムリエ協会ワイン検定認定講師
ワインだけでなく、日本酒の国内外資格も保有
(日本ソムリエ協会SAKE検定認定講師)

本業は、フルタイムの会社員でありながら、趣味の域を遥かに超え、ワインと日本酒をこよなく愛する越さんです。

テーマは“ペアリング”

さて、ワインを楽しむだけの会ではなく、お題は「ペアリング」です。
どんなワインがどんな食べ物と合うのか、はたまた合わないのかを、食べながら飲みながら学んでみよう!というテーマに、ワイン好きが集まりました。

・・・と思いきや、なんとアルコールが飲めない方も参加されました!
ドイツやフランスにいた時も炭酸アップルジュースや炭酸水を飲んで過ごしていたIさんです。今回はワインのお話を聞きたくて参加してくださいました。もちろんこの日もノンアルコールでの参加です。

参加いただいた方々。

今回は人数が少ないので、参加してくださった皆さんおひとりずつ簡単に自己紹介をお願いしました。こんな方々がテーブルを囲み、あれこれとペアリングについて語り合いました。

  •  去年リタイヤして断捨離と旅行で日々を楽しんでいます。
  • ずっと海外に住んでいて、9年前に帰国してはじめて日本での仕事をしました。
  •  ワインが結構好きで、知識も少しはあると思います。
  •  仕事は絶好調、今回はぜひ参加しなければ!と思っていました。
  •  アルコールは飲めませんが、話が聞きたくて参加しました。
  •  北田さんの大学の後輩です。お酒は大好きです。
  •  実はワインは全然飲めなかったのですが、縁があってワインを飲む機会が多くなり、興味を持ち始めたところでした。

越さんセレクトによる5本のワイン

ペアリングを学ぶために、越さんがタイプの異なる5本のワインをご用意くださいました。
このワインとのペアリングとして色々な素材・味の食べ物をご用意してもらい、実際に試食しながら感想を言い合ったり、意見交換や体験談を語り合ったりしました。

  1.  泡:重めスッキリ フランス
  2.  白:軽めスッキリ 日本
  3.  白:重め甘め フランス
  4.  赤:ミディアム 日本
  5.  赤:重め甘め オーストラリア
  6.  番外編:ノンアルコール 赤ワイン & 自家製ジンジャーエール

「ペアリング」 と 「マリアージュ」

世の中では、ワインと食べ物の相性を「マリアージュ」と呼ぶことが多いのですが、ワインに詳しい人からすると「マリアージュ」という言葉は少し気恥ずかしいのだそうです。

「ペアリング」というのは、食べ物とワインの組み合わせそのもの。「マリアージュ」というのは、ペアになって相乗効果がもたらされるものを表現する時に使う言葉なのだそうです。

「この組み合わせ、合っていておいしいね。」は、ペアリング。
「バシッと合って、めちゃくちゃおいしい!」が、マリアージュ。
言葉の響きが美しくても、マリアージュはハードルが高いのです。

この日みなさんは「自分だけのマリアージュ」に出会えたのでしょうか?

ワイン×食べ物+α でペアリング実践

越さんの提案に沿って、8~9種類の食材を少量ずつ口しながら、それぞれのワインを味わい、その感想を語り合いました。
さらに、自分で素材や味の異なる食べ物を組み合わせてみるなど、みなさんそれぞれが、独自のマリアージュを探ります。

ワインには、「ペアリングのセオリー」があり、今回は「食材とそのセオリー」についてもお話を伺うことができました。セオリーを参考に、自分で組み合わせを考えるのも楽しいですね。

合わないペアリングも実食

さて合うものを探すには、合わないものも試してみます。――ということで、なじみ深い、でも意外な食材が登場しました。

ワイン×スペシャル食材・・・不快な臭みが爆発(泣)
独特の臭みが全面に出てしまい、みなさん顔をしかめながら食しました。

ただ、この独特の臭みにはちゃんと理由があるので、対処法も教えていただきました。

そこで登場したのが「特性ソース」です。
スペシャル食材にこのソースをかけて食べると「あれ?臭くない!」

そこからみなさんの探究心が!
「このワインだと臭くない。」
「これをかけると美味しく食べられそう。」
色々な組み合わせで合う・合わないの感想が出ました。

スペシャル食材を実験台に、ワインと素材の相性や、五味(甘味、塩味、酸味、苦味、うま味)とのバランスについても学びました。

お店で、ワインといっしょにオーダーした料理がなぜおいしいのか、チョイスしてもらったものがなぜ合うのかを裏付けられていく過程で、みなさん「なるほど」とうなずく顔になってきました。

ペアリングの奥深さ。

その後も、”赤ワインだから肉”とは限らないペアリング、ワインを基準に食材を合わせる、そこにもう一つ食材を加えると、なぜ滑らかで口当たりがよくなるのか? ――などなどを、試食しながら体験。

とにかく五味のバランスを意識しながら味の構成を確かめ、自分の発見したペアリングを共有し、ワイワイと語り合う時間が延々と続きました。

こんなにひとつひとつの素材を丁寧に口に入れ、ワインを含み、味わったことはないかもしれません。

ワインとは奥深く、知れば知るほど難解な飲み物だと思っていましたが、そこにペアリングという要素が加わると、その奥深さは「尽きることのない世界」といってもいいかもしれませんね。

まだまだ語り尽くせないまま、時間がきたので会は終了となりました。越さんは何を聞いても、自身の考えも含めた幅広い知識の中からわかりやすく説明してくださいました。

みんなのマリアージュ

会終了後に、参加してくださったみなさんに、それぞれの感想とマリアージュを聞いてみました。

  • 「料理もワインもどれも美味しかったです。調味料や食材の合わせ方次第で起きる変化がとても面白かったです。」
  • 「どの食材も美味しかったのですが、個人的な一番は重めの赤ワインと、ソースがかかったお肉が、一番好きな組み合わせでした。」
  • 「新しい発見を、ありがとうございました。」
  • 「チーズと特製ソースとスパークリングワインが無限にいけそうでした。」
  • 「ワインと食事のペアリングは知識としては持っていましたが、ワインとスペシャル食材で感じたあの臭さで理解できた気がします。はっきり「違う」と分かるのは記憶に残るなと思いました。」
  • 「私のマリアージュは、赤ワインと一緒に出てきた食材の組み合わせでした。赤ワインが食材のクセをサッパリと流してくれて、箸とワイングラスが止まらなくなる美味しさでした。自分でも作ってみようと思います!」
  • 「白、赤、両方いける食材もありました。予想としては白と思いつつ、赤もいけました!」
  • 「ワインの会なのにワインが飲めず失礼しました。ワインとペアリングのお話と実食を通して飲み物と食べ物の組み合わせの妙改めて知る機会となりました。私のマリアージュは、3つの食材を合わせて食べた後にワインを口に含むと、まろやかさとスッキリ感が際立ってより美味しく感じました。」

最後に。

今回は少人数での開催だったこともあり、とても密度の濃い内容と空間でした。

これからみなさんがワインを飲む時に、きっと頭に五味や産地、味など”ペアリング実験”の体験を思い出しながら楽しんでいただけることと思います。

そして、ワインのペアリングだけでなく、あらゆる場面で素敵なペアリングや奇跡的なマリアージュを求めながら、仕事にもプライベートにも日々過ごされるのではないでしょうか。

美味しいワインとペアリング料理で、越さんには大変お世話になりました。

今年もあと数ヶ月と、数えるほどになりました。ようやく秋の到来になりそうですね。
また、皆さまにお会いできる日を楽しみにしています。

お知らせ

今回参加してくださった方も、レポート読んでくださって、ワインや日本酒について興味関心をお持ちの方は、越清美さんにお気軽にお問い合わせください。

越さんは今回のようなワイン・日本酒のペアリングの講習会の開催、企業向け研修パッケージも行っています。

連絡先(Instagram):https://www.instagram.com/al.connexion/
*まだオープンしたばかりですのでDMしていただければ対応してくださるそうです!

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